RPAなら主婦でも在宅ワークで稼げるのだろうか|あさイチより

2018年9月19日水曜日 インターネット

2018年9月19日(水)のNHKあさイチの番組内容は「“ちょこちょこ借金”にご用心!」。

カードの利用限度額は自分の貯金額だと勘違いしやすく、少しずつ借金を積み重ねていってしまうことについて警告していました。

それよりも気になったのが、その前に放送された内容です。

ざっくりまとめると、話題のRPAなら家にいながら高収入が期待できるというもの。

お金の話にはつい胸を躍らせてしまう私ですが、調べてみると大したことないことがわかりました。

RPAとは?


RPAとは、ロボティック・プロセス・オートメーションを略したものです。企業内で人間が行う様々な業務を自動化するために開発されました。

ロボティック・プロセス・オートメーション - Wikipedia

RPAはソフトウェアの一種で、すでにいくつかのIT企業から提供されています。それらを自社に導入すると業務の自動化や高速化が実現できます。担当していた社員も減らせることから、人件費の大幅な削減にもつながる技術です。

とは言え、ソフトを買っただけでは自動化できません。部署や業務によって自動化処理を作ってやる必要があります。

そこであさイチではRPA女子プロジェクトを紹介。受講費を払ってこれに参加すると、自宅にいながら自動化処理の仕事を回してもらえること。しかもかなりの高時給であることを謳っていました。

RPA女子プロジェクトとは?



RPAの技術を開発する企業などが集まって始めた企画です。企業に対しては月20万円からRPA関連のサービスを提供する予定です。

一方でその人材として出産などで仕事を辞めた女性に着目しており、オンラインの教育サービスを9/21から開始。通常は受講料10万円のところ、今なら半額の5万円で受けることができます。

個人的な見解


これらを踏まえてあさイチでは、5万円の受講料を払って勉強すれば、自宅にいながら高時給の仕事で稼げると話していました。

でも実際はどうでしょうか。

オンライン講習の内容を見てもITスキルとしては基本的なものばかりで、覚えたところで実際の仕事に対応できそうには見えません。

企業側としても、月20万円も払ってこの程度の女子を派遣してもらうメリットはないでしょう。そもそもRPAは人件費を減らすための技術ですから、20万払ってまた人を雇うのでは本末転倒です。

また、RPAは前述の通り、ITベンダーが提供するサービスです。導入時点で企業に合ったカスタマイズがされており、改修が必要なときのためにサポートもセットで提供されているはずです。コーディングも不要ですから、現場だけで済むケースも多いでしょう。ちょっとRPAをかじっただけのどこの馬の骨ともわからない女子が入り込める余地はありません。

5万の受講料を払ったところで、大したことは学べず仕事もろくに回ってこない、そんな結果が待っているのではないでしょうか。

新しい働き方という名の搾取


今回の話は、受講料が5万円かかるという点にも胡散臭さを感じました。

そもそも派遣要員の女子が欲しいなら、自社で正社員として雇ってトレーニングすればいいだけの話です。

それをやろうとしない時点で、どんな企業か素性がわかる気がします。